不幸なる我が身 (バード)
不幸なる我が身 Infelix egoは、ウィリアム・バード作曲の無伴奏合唱のためのモテット。6声の混声合唱(ソプラノ、アルト、2部のテナー、2部のバス)のために書かれた。正確な作曲年は不明だが、1580年代に作曲された。歌詞は、メディチ家追放後のフィレンツェで神政政治を行ったが1498年に捕縛、絞首刑の後火刑に処せられたドミニコ会修道士ジローラモ・サヴォナローラの『詩篇50番についての瞑想』 Meditation on Psalm 50[1] によっており、 ラテン語である。
曲の構成 編集
曲は3部(1-98小節 Infelix ego etc., 99-161小節 Quid igitur etc.,162-268小節 Ad te igitur etc.)に分かれている。 曲の大部分は6声のかなり複雑なポリフォニーとして書かれているが、第3部の「Miserere mei」の部分のみほぼホモフォニーとして書かれており この部分の歌詞は明瞭に聞こえる。バードが歌詞の力点をこの部分に見ていたことは明白だろう。
歌詞 編集
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サヴォナローラによるこの歌詞は、処刑のために未完成となったTristitia obsedit meとともに、 サヴォナローラが処刑された後ヨーロッパに急速に広まっていった[2]。 この歌詞に作曲した作曲家はバードだけではなく、 例えばオルランド・ディ・ラッソなど他にもたくさんいる[2]。
演奏時間 編集
約14分
出版 編集
楽譜 編集
Choral Public Domain LibraryよりPDFファイルとして入手できる。
脚注 編集
- ^ Meditation on Psalm 51と書かれているものもあるが、数が異なっているのは、後者がギリシア語でのナンバリングをもとにしているためである。ギリシア語とラテン語ではナンバリングがずれている。Meditation on the Miserereと書かれている場合もある。
- ^ a b 英語版ウィキペディアのInfelix egoの項を参照。