パイント英語: pint、記号:pt)は、ヤード・ポンド法における体積[注 1]計量単位である。日本では如何なる場合でも取引・証明に使用することは禁止されている。

パイント (pint)
記号 pt
ヤード・ポンド法
体積
SI 568.26125 mL(英)
473.176473 mL(米液量)
550.6104713575 mL(米乾量)
定義 (1/8)ガロン
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他のヤード・ポンド法の体積の単位同様、パイントも、アメリカとイギリスで異なる値が使用されており、アメリカには2種類の値のパイントがある。いずれも、8パイントが1ガロンである。

  • 英パイント:20英液量オンス = 0.56826125リットル
  • 米液量パイント:16米液量オンス = 0.473176473リットル
  • 米乾量パイント:0.5506104713575リットル

メートル法への移行のため、現在イギリスでは、パイントは(例えばパブなどでの)グラス入りのビールやサイダーの販売および牛乳の販売(メートル法の単位も使用されている)にのみ使用されている。多くの料理のレシピにおける材料の量の表示は、ヤード・ポンド法とメートル法の両方が使用されているが、パイントは大量の液体の量(おおむね500ミリリットル以上)の表示にのみ使用されている。

フランス語ではパントpinte)。メートル法より前に使用されていた液量単位で、パリのパントは、約952.146ミリリットル、シャリュスフランス語版ボルドーのあるアキテーヌ地方のコミューン)のパントは2.380リットルであった。 バーでは1.07リットル。[1]

歴史

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英パイントは、当初は8ポンド小麦粉の体積として定義されるガロンを元に定義された。他にも様々なガロンがあり、それぞれのガロンに対してパイントが定められていた。

アメリカでは、イギリスのワインガロン(1707年に231立方インチと定義された)を標準の液体の計量単位と定め、そこから米液量パイントが定められた。イギリスのコーンガロン(ウインチェスターブッシェルの8分の1、約268.8立方インチ)から米乾量パイントが定められた。

1824年、イギリス議会は1ガロンを「華氏62度における10ポンドの蒸留水の体積」(277.42立方インチ)と定めた。英パイントはこのガロンに基づくものである。現在では、正確に0.56826125リットルと定義されている。

日本での使用禁止

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日本においては、輸出入や航空関係の限られた分野でのみ、ヤード・ポンド法によるいくつかの計量単位を、当分の間、取引・証明に用いることができる。この場合、体積の単位として使用することができる単位は、立方ヤード立方インチ立方フィート米液用オンス英液用オンスガロンに限られる。したがって、パイントは如何なる場合でも使用することができない(ヤード・ポンド法#計量法で認められている計量単位)。

日本において、計量単位としてパイントが使われることはないが、パイントに由来する法定計量単位ミリリットルなど)が使われることがある。アイスクリームは473ミリリットル(1米液量パイント)入り容器で販売されることがある。また、バー、アイリッシュ・パブなどイギリス系のビールを提供する店においては、ビールが568ミリリットル(英パイント)で供されるのが通例であり、1パイントとオーダーすることがある。

沖縄県においては、牛乳などの紙パック入り飲料は、473ミリリットル(1米液量パイント)や946ミリリットル(2米液量パイント=1クォート)が一般的である(他地域での500ミリリットルや1リットルに相当)。これはアメリカ合衆国による沖縄統治の名残である。

脚注

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注釈

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  1. ^ 物理量ないし物象の状態の量は「体積」であり、「容積」ではない。体積#体積と容積参照。

出典

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  1. ^ La bière en Lorraine à l'époque des Lumières, Philippe Voluer, Editions Serpenoise, p. 133

外部リンク

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