クラウチューク多項式

クラウチューク多項式（クラウチュークたこうしき、Kravchuk polynomial）とは、二項係数を用いて表される整数係数の直交多項式。

定義編集

素数冪（そすうべき） $q$ に関する $n$ 次クラウチューク多項式とは、次で定義される関数 ${\mathcal {K}}_{k}:\{0,1,\ldots ,n\}\to \mathbb {Z}$ のことである：

${\mathcal {K}}_{k}(x)=\sum _{j=0}^{k}(-1)^{j}(q-1)^{k-j}{\binom {x}{j}}{\binom {n-x}{k-j}}.$

ここで $k=0,1,\ldots ,n$ である。

素数冪（そすうべき） $q$ に関する $n$ 次クラウチューク多項式に関して以下がわかる：

　 $\sum _{i=0}^{n}a_{i}{\mathcal {K}}_{k}(i){\mathcal {K}}_{l}(i)={\begin{cases}0&k\neq l\\a_{k}q^{n}&k=l\end{cases}}$

ここで $a_{i}={\binom {n}{i}}(q-1)^{i}$ である。

素数冪（そすうべき） $q$ に関する $n$ 次クラウチューク多項式 ${\mathcal {K}}_{k}(x)$ の母関数は以下のように書ける：

$(1+(q-1)z)^{n-x}(1-z)^{x}=\sum _{k=0}^{n}{\mathcal {K}}_{k}(x){z^{k}}.$

F. J. MacWilliams; N. J. A. Sloane (1977) (English), The Theory of Error-Correcting Codes, North-Holland, pp. 150–153, ISBN 0-444-85193-3